• ずっと昔、電気が日本に導入されたころ、停電は珍しいものではありませんでした。

    その頃の電気の使い道と言えば、明かり、つまり電灯ぐらいだったので、停電になってもランプなどで代用がきいたのです。

    そして現代になり、停電は珍しいものになりました。

    電気が常に使えるものとして、社会が動いています。

    楽しみにしているTV番組の途中で停電が起きたらガッカリします。

    真夏の日中にエアコンが止まったら、エレベーターの中で停電が起きたら大変です。

    そうならないように、電力会社は停電を起こさないことを、社会的使命にしてきました。

    太陽光発電は、日が沈んだら発電できません。

    風力発電は、風が吹かなければ始まりません。

    太陽光などの再生可能エネルギーによる発電は、停電が容認されない現代においては不完全なものです。

    だからといって、再生エネルギーを全否定するのは短絡的です。

    膨大なエネルギーであることは確かなのですから、利用しない手はありません。

    太陽光発電等の不完全な部分を補う方法を考えましょう。

    現在、電力会社が電力の調整に利用しているのが火力発電です。

    火力発電は、投入する燃料の量を加減することで発電量が調節できますので、再生エネルギーの発電と組み合わせれば、停電の回避が可能です。

    例えば、昼間は太陽光発電で電気を作り、夜間は火力発電で電気を作るという方法です。

    しかし、今後はこの手は使えません。

    それは以前より制約が増えているからで、その制約とは「CO2の排出をおさえること」

    です。

    火力発電は残念ながら、CO2を排出します。

    地球温暖化の影響が日々深刻になっている今、排出増加は避けなければなりません。

    そこで考えられたのが、水素の利用です。

    火力発電の燃料に水素を加えることで、まず化石燃料の量を減らします。

    しかし、水素は身の回りにあるものではありません。

    あったとしても、空気より軽いので、上空へ浮いていって拡散してしまうシロモノです。

    したがって、人工的に作らなければいけないのですが、実はこの水素、太陽光発電で作ることができるのです。